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zoom RSS 07 全仏テニス決勝 エナンVSイワノビッチ

<<   作成日時 : 2007/06/12 02:05   >>

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 エナンが全仏3連覇を達成した試合になった。エナンの体力、精神力と技術が高いレベルにあることを改めて知らしめたが、公称167センチのエナンが183センチのイワノビッチを6−1、6−2で破った試合を振り返りたいと思う。
 第1セットの第1ゲームは、イワノビッチがエナンのサービスをブレイクしたが、その後6ゲームを連取された。まずイワノビッチのサーブに精彩がなかったのだが、これはエナンがイワノビッチのサーブの癖、または傾向を読んでいたためと思う。第1セットの中盤で、イワノビッチのまずまずの深さがあるセカンドサーブをエナンが待ち構えていたかのようフルスイングしたシーンが数回見られた。このリターンはいずれも力みすぎたのかネットにかかったが、イワノビッチには充分なプレッシャーになっただろう。また第2セットの中盤では、イワノビッチのデュースサイドからセンターのコーナーに入れたファーストサーブを、エナンはラケット面を合わせるだけのリターンではなく、普通にスイングして返していたが、あのようなリターンは予測ができていないと不可能である。またイワノビッチは準決勝のシャラポワ戦と比べると、スライスサーブの回転を多めに打とうとしていたように思う。これはおそらくはエナンが強打しにくい低い打点で打たせてリターンの威力を封じようとしたのだろうが、結果的にはサーブの威力を削ぐことになったように思う。
 次にイワノビッチのグランドストロークについてだが、シャラポワ戦で見せた多彩なショットはなかった。いくつの理由が考えられる。まず戦術的な理由としてハードヒッターではあるが相手のショットのスピードを利用したフラット系のカウンターショットが得意なシャラポワに対しては、スピードを殺したスライスでカウンターショットを封じようとしたが、スピン系のストロークで自分からフルスイングするエナンに対しては、ボール自体の威力が弱いスライスでフルスイングをさせたくなかったのかもしれない。もちろん、バンウンド後も低く抑えられてコントロールされたスライスショットであれば、エナンの強打を封じることはできるだろう。しかし、エナンが放つスピン系の威力があるボールを確実に低く抑えてプレースメントするのは、難度が高い。イワノビッチのバックハンドは両手打ちであるが、残念ながらバックが両手打ちの選手で、片手で打たなければならないスライスショットがうまい者はいなかったように思う。これは全く異なった2つの打ち方をどちらも高いレベルでマスターするのは難しいという、人間の能力的な限界ではないかとも思う。以上のように、戦術的、技術的な理由からイワノビッチはスライスをほとんど使わなかったのだろう。
 そうするとイワノビッチのグラウンドストロークはフラット系のハードヒットとスピン系のショットの2種類になる。そのうちのスピン系のショットはエナンにより威力を抑えられていたように思う。具体的には、スピン系のショットが少しでも短くなるとエナンはフォアハンドストロークなのかグランドスマッシュなのか区別がつかないような打ち方で威力があるショットを打ち込み、ほとんどポイントを取っていた。それを避けるためイワノビッチのスピン系のストロークはコントロール重視になり、威力が削がれていたように思う。ボール自体に威力がなければライジングでも打ちやすくエナンは容易に主導権をとることができる。イワノビッチの残りのショットであり最も自信をもっているフラット系のハードヒットは確実性を高く保つのが難しいが、追い込まれた状態ではさらにネットやアウトになる確率が高くなる。
 6−1、6−2というスコアになったのは、以上のようにエナンがイワノビッチのショットを制限できたからと思われる。これはもちろんエナンの各ショットの確実性と威力が高いレベルにあると共に、チャンスボールは逃さない”甘くない”プレーぶりが相手へのプレッシャーになっているからだろう。

 イワノビッチの得意のショットはやはりフラット系のハードヒットと思う。自分のコート内のミスジャッジをさらりと認めるフェアなプレイぶり(多くの一流選手はそんなことはしないのだが)は好感も持てる。対症療法的なプレーではなく、自分が有利な状態で余裕をもって得意のショットが打てる場面を増やしてもらいたいものだ。
 

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